みなさんこんにちは!
FUKURAMU MUSIC SCHOOLミックスボイスコース担当です!
みなさんは高い声がなかなか出なくて困った経験はありませんか?
もしかしたらその悩みは、「空気圧系ボイトレ」で解消できるかもしれません!
今回は高い声を出すのに役立つ「空気圧ボイトレ」について詳しく説明していきます!
それでは行ってみましょう!
高い声が出る仕組み
そもそも、高い声はどのように出ているのでしょうか。
私達の「喉仏」の中には、「声帯」という小さな2枚のヒダがあります。
このヒダが擦れ合うことで生まれた「原音」が、喉や口などの通り道で増幅され、私達が普段耳にしている「声」になります。
声の音程を決めているのは、声帯が擦れ合って振動する回数です。
振動回数が多いほど音は高くなり、少ないほど低くなります。
そして、この振動回数を左右するのが、声帯の「厚み」です。
声帯はゴムのような性質を持っており、引き伸ばされると細く薄くなり、縮むと太く厚くなります。
薄くなった声帯は細かく振動するため、振動回数が多くなり、高い音が生まれます。
反対に、分厚い声帯はゆっくりと振動するため、振動回数が少なくなり、低い音が出ます。
ちょうど弦楽器と同じ原理で、音程は調整されているのです。
声帯の厚みは空気圧に連動している
それでは、声帯の厚みはどのように決まるのでしょうか。
声帯の厚みを決める要素の一つが、脳から送られる「高い声を出したい!」という電気信号です。
声が出る前に脳から発せられる信号を受けて、声帯は瞬時に厚みを変えています。
もう一つの要素は、肺から送られる「空気圧」です。
声帯は、肺から来る空気圧によって振動させられることで、声を生み出しています。
この空気圧が強くなるほど、声も大きくなります。
その際、声帯は強い空気圧に吹き飛ばされないよう、分厚く縮んだ状態になります。
一方、空気圧が小さければ、声も小さくなります。
この場合、声帯は縮んで空気圧に耐える必要がないため、比較的自由に厚みを変えられる状態になります。
つまり、声帯の厚みは脳から送られる電気信号だけで決まるものではなく、肺から来る空気圧の強さにも影響を受けているのです。
高音をパワフルに出したい方は「高音ボイトレレッスン」へ!
パワフルな高音はどうやって出す?
ここまで読み進めると、一つの矛盾があることに気付いたでしょうか。
高い声では、声帯は薄くなる。
大きな声では、声帯は厚くなる。
それでは、「大きな音量の高い声」はどうやって出せばいいのか?
という矛盾です。
最も簡単な解決方法は「張り上げる」こと
この矛盾に最も簡単に対処する方法が、「声を張り上げること」です。
音程は、声帯が振動する回数が多いほど高くなるので、「声帯にぶつける空気圧を強くする」という方法でも上げることができます。
しかし先述した通り、強い空気圧が来ると声帯は縮もうとしてしまうので、音程を上げるためにはさらに空気圧を強くする必要があります。
このイタチごっこの繰り返しによって、高音になればなるほど声が大きくなる状態になってしまったのが、いわゆる「地声張り上げ」です。
地声を張り上げれば、一応「大きな声」と「高い声」を両立することはできますが、空気圧が強すぎるので苦しい上に、歌の中でコントロールすることが非常に困難です。
筆者自身も、歌を始めてから10年以上は地声を張り上げることでなんとかパワフルな高音を出している一人でした。
当時を思い返すと、確かに高音の音量は大きいが、野蛮なだけでカッコ良くはないし、何より歌っていて大変だった記憶があります。
そんな筆者の悩みを一気に解決したのが、今回ご紹介する「空気圧系ボイトレ」です。
空気圧系ボイトレとは?
空気圧系ボイトレとは、声帯上下の空間の空気圧を適切にしていくボイトレのことです。
先程まで話題に上がっていたのは、肺から声帯までの空気圧、つまり声帯の下側の空気圧です。
専門用語で、これを「声門下圧(セイモンカアツ)」と呼びます。
空気圧系ボイトレは、声門下圧だけではなく、声帯の上側の空間の空気圧「声門上圧(セイモンジョウアツ)」にも着目していくところに価値があります。
声門上圧とは?
声帯の上側は外の空気と直接接しているので、空気圧なんて生まれるはずがないと思う方もいるかもしれませんが、そうではありません。
声帯の上側には、空気の通り道を狭くすることができる部位がいくつも付いています。
代表的なのは
・仮声帯
・喉頭蓋
・声道
・舌
・唇
この5つです。
この5つが連携して空気の通り道を狭くすると、出ていけなかった分の空気が声帯の上側に滞留し、空気圧が生まれます。
これが声門上圧です。
声門上圧の役割
先ほど、声門下圧が強くなると声帯はそれに耐えようとして分厚くなると言いました。
パワフルに高音を出す上で、最もネックになっていた部分です。
しかし、ここに声門上圧があったらどうでしょうか。
声門上圧があると、声帯は上から空気で押されます。
上から押されるということは、声帯を下から押す声門下圧に対抗して、相殺してくれるということです。
圧力が相殺されれば、声帯自体で声門下圧に耐える必要は無くなるので、分厚くなることをやめて、自由に伸ばせるようになります。
そうなれば声門下圧の強さで音程を上げる必要が無くなるので、声を過度に張り上げる必要が無くなるのです。
このように、声門上圧があるだけで、声のパワフルさは保ったまま、声帯を伸ばせるようになります。
これが楽な高音のメカニズムであり、プロがライブをしても声が枯れたりしない理由なのです。
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空気圧系ボイトレの練習方法
声門上圧を適切に作ることがいかに大事なことかをわかってもらえたところで、いよいよ空気圧系ボイトレの練習方法を紹介していきます。
やり方はシンプルで、「パ」を連打するだけです。
「パ」連打の仕組み
みなさん「パ」と言ってみてください。
一度唇を閉じて、それを空気圧で弾かないと、上手に「パ」と言えないですよね。
声門上圧のトレーニングは、この「パ」という発音が持つ特性を利用して行っていきます。
パを発音する直前は口が閉じられているので、声帯から唇までの空間に声門上圧が生まれています。
そして、パを発音した瞬間に一瞬だけ空気圧が解放されますが、パを連打する場合はすぐに口が閉じられるので、空気圧は完全に霧散せずにある程度残ります。
そしてまた次のパを発音するための空気圧が唇に向かってかけられます。
つまり、パを連打しているうちは、声門上圧が残り続けるのです。
まずはこのパを連打する練習で声門上圧がある時の発声感覚を掴み、徐々に通常のロングトーンの形にしていく流れで、トレーニングしていきましょう。
「パ」連打の練習方法
やり方はいたってシンプルで、BPM300くらいのスピード(メトロノームアプリなどを使えば簡単に測れます)で、地声のパを連打しながら、音程を上げていくだけです。
出しやすい音程から始めて、1音ずつ連打しながら上がっていきましょう。
簡単なスケールを用いて練習してもOKです。
目的は地声の高音をスムーズに発声することなので、地声体感をキープしつつ、限界まで高い音を目指してください。
絶対に守ってほしいのは、「破裂音が毎回しっかり鳴ること」です。
唇を空気圧で弾いた瞬間の「破裂音(P子音)」が小さいということは、唇にかかっている空気圧(声門上圧)が小さいということなので、そもそもこの練習をする意味が無くなってしまいます。
破裂音が毎回しっかり鳴りつつ、テンポよくパが連打できていれば問題ありません。
この練習が上手くなると、「裏声の最高音付近」まで、地声体感をキープしたまま登れるようになるので、地道に続けてみましょう。
上手くいかない時の理由と対策
この練習をやってみると、おそらく多くの方が、普段出せている地声の最高音よりも数音手前で裏声になってしまうと思います。
これは、このパ連打によって声帯上下の圧力差が小さくなるからです。
そもそも声帯の間を空気が通過するのは、声帯上下の空気圧力に差があるからです。
差があればあるほど、強く空気が通過します。
筆者のような地声を張り上げてしまうタイプは、圧力差が極端に大きい状態で普段から発声しているので、声帯もそれに慣れてしまっています。
そのため、小さい圧力差でも出せる声の選択肢が裏声しか無くなってしまうのです。
この練習は、「小さい圧力差でも出せる地声」を見つけるための練習でもあるので、裏声になってしまってもめげずに続けていきましょう。
徐々に「パを連打しながらでも出せる地声の出し方」のようなものが見つかってきます。
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よくある質問
高い声が出ないのはなぜですか?
高い声を出すには、声帯を薄く引き伸ばして、細かく振動させる必要があります。
しかし、息の空気圧が強すぎると、声帯は空気圧に耐えるために分厚く縮んでしまいます。
その結果、声帯を薄く伸ばしにくくなり、高い声が出しづらくなります。
高い声を出すと苦しくなるのはなぜですか?
高音を出すために、肺から送る空気圧を強くしすぎている可能性があります。
強い空気圧を受けると、声帯は吹き飛ばされないように分厚く縮みます。
その状態からさらに音程を上げようとすると、より強い空気圧が必要になるため、高音になるほど苦しくなってしまいます。
力まずにパワフルな高音を出すにはどうすればよいですか?
声帯の下側にある声門下圧と、上側にある声門上圧の差を小さくすることがポイントです。
声門上圧が声帯を上から押すことで、下から来る声門下圧が相殺されます。
声帯が強い空気圧に耐える必要がなくなれば、声のパワフルさを保ちながら、声帯を薄く伸ばしやすくなります。
高い声になるほど音量が大きくなるのはなぜですか?
声帯を伸ばして音程を上げる代わりに、強い空気圧を声帯へぶつけているためです。
空気圧を強くすると声帯は分厚くなるので、さらに強い空気圧を使わなければ音程が上がりません。
この繰り返しによって、高音になるほど声が大きくなる「地声張り上げ」の状態になります。
地声の高音を楽に出すには、どのような練習が効果的ですか?
地声で「パ」をテンポよく連打しながら、1音ずつ音程を上げていく練習がおすすめです。
「パ」を連打すると、声帯の上側に声門上圧が残りやすくなり、声帯上下の圧力差を小さくできます。
毎回「パ」の破裂音をしっかり鳴らしながら、出しやすい音程から少しずつ高い音へ進みましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
高い声を楽に出すには、息を強く押し出すだけでなく、声帯の上下にある空気圧を整えることがポイントです。
まずは「パ」の破裂音をしっかり鳴らしながら、出しやすい音程から少しずつ練習してみてください。
空気圧を上手に使えるようになると、地声を過度に張り上げずに、パワフルな高音を目指せるようになります。
FUKURAMU MUSIC SCHOOLでは、一人ひとりの声の状態に合わせた高音トレーニングを行っています。
高い声が苦しい方や、地声の音域を広げたい方は、ぜひ一度レッスンにお越しください!
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