みなさんこんにちは!
FUKURAMU MUSIC SCHOOLです!
今回は「ビブラートの掛け方」について解説していきます。
「ビブラートをかけたいのに、声が全然揺れない」
「揺らそうとすると、なんだか不自然な声になってしまう」
レッスンでも本当によくいただくご相談です。
そして実は、ビブラートがかからない方の多くは”揺らす力が足りない”のではなく
“揺らそうとしすぎている” ことが原因だったりします。
このコラムでは、ビブラートが出ない本当の理由を整理したうえで
今日から自宅でできる5ステップのトレーニング法を、実例も交えながらご紹介します。
それでは早速いってみましょう!
-725x1024.jpeg)
ビブラートとは?「音程がゆっくり揺れる」現象のこと
まずはビブラートが何なのかを簡単に確認しておきましょう。
ビブラートとは、伸ばした音の高さ(音程)が周期的に上下に揺れる現象 のことです。
ここで大事なポイントが2つあります。
・揺れているのは「音量」ではなく、主に「音程」
・揺れの速さは1秒間におよそ5〜7回
音を揺らそうとすると「音量を揺らしてしまう」方も多々いるのですが、自然なビブラートで揺らしていくのは音程です。
また、速さの目安も重要です。
自然に聞こえるビブラートは1秒間におよそ5〜7回程度。
もちろん表現方法によっては
遅くゆらす場合、速くゆらす場合など曲や表現方法によって
コントロールしていきます。
ビブラートがかからない3つの原因
ビブラートが出来ない人の原因はだいたい次の3つに集約されます。
原因1:喉に力が入りすぎている
これが圧倒的に多い原因です。
ビブラートは、喉まわりの筋肉がわずかに緩んだ状態で自然に生まれる”ゆらぎ”です。
ところが「揺らそう!」と意識した瞬間、多くの方は喉に力を入れてしまいます。
力の入った声帯はガチッと固定されてしまうので、揺れる余地がなくなってしまうんですね。
ビブラートは 「足すテクニック」ではなく「力みを抜くと出てくるもの」 という感覚が、まず第一のポイントです。
原因2:ロングトーンが安定していない
ビブラートは、まっすぐな音を伸ばせることが土台になります。
例えば、4秒間をまっすぐ伸ばせない状態で揺らそうとすると、揺れではなく”声のブレ”になってしまいます。
まっすぐ伸ばせる → だから意図的に揺らせる
この順番は飛ばせません。
原因3:音程の「揺れ」を耳が知らない
意外な盲点がこれです。
どんなビブラートが鳴っているかを自分で聴き分けられていないと、目標地点が分からないまま練習することになります。
好きなアーティストの曲を1曲決めて、ロングトーンの語尾だけを何度も聴き返す。
「あ、ここで揺れてる」と分かるようになると、習得スピードが一気に上がります。
ビブラートの掛け方は大きく3種類
ビブラートの掛け方には、揺らす身体の場所によっていくつかのタイプがあります。
・喉ビブラート……喉まわりの微細な動きで音程を揺らす。これが標準的な方法です。
・腹式(横隔膜)ビブラート……お腹から息の圧力を揺らす。息のコントロールで音程をゆらす。
・顎ビブラート……顎を小刻みに動かして揺らす。動きを鏡などで観察しつつ練習することが出来る。
どれが正解ということはありませんが、表現する場所によっては、全て使える技となります。
このあとご紹介する練習では 「顎や腹式で”揺れの感覚”を体に覚えさせてから、喉の自然な揺れに移行する」 という順番をおすすめしています。

【実践】ビブラートの掛け方 5ステップトレーニング
ここからが本題です。
順番通りに進めるのがコツなので、ステップ1から取り組んでみてください。
ステップ1:まっすぐなロングトーンを8秒キープする
まずは土台づくりです。
・楽な音程(男性ならG3、女性ならD4あたり)で「あー」と発声
・8秒間、音程も音量も変えずにキープ
・スマホの録音アプリで録って、揺れていないか確認
ここでフラフラしてしまう場合は、まだビブラートの段階ではありません。
息を「たくさん吐く」のではなく、「細く長く、一定に」 吐くイメージを持つと安定しやすくなります。
★レッスンでのポイント:ロングトーンが不安定な方には、
「犬の遠吠えの真似」などをおこない、腹圧を上げて息と声をコントロールする体の使い方を体験してもらったりしています。
息のコントロール圧力の掛け方が身につくと、ロングトーンも自然と安定してきます。
ステップ2:わざと大げさに、ゆっくり揺らす
ロングトーンが安定したら、いよいよ揺らします。
ここでのコツは、「自然にやろうとしない」 こと。
・「あー」と伸ばしながら、音程を 半音〜1音 ぶん、大げさに上下させる
・速さは 1秒に2回 くらい。「あーあーあーあー」とゆっくりで構いません
・このとき、音を切らずに、なめらかに繋げたまま 上下させる
「ドとレを、区切らずに行ったり来たりする」イメージです。
最初はビブラートというより「サイレンの音」に近くなりますが、それで正解です。
★レッスンでのポイント:「ビブラートをかけてください」と言うと喉が固まってしまう方が本当に多いので、レッスンでは 「語尾を、ゆっくりした波にしてみましょう」 と言い換えてお伝えしています。言葉を変えるだけで、その場で揺れ始める方がかなりいらっしゃいます。
ペンなどを軽く指先でもってもらい、それをゆっくりと揺らしながらやると、ビブラートをかけやすくなる方もいらっしゃいます。
ぜひ試してみてください。
ステップ3:メトロノームで揺れを”等速”にする
ビブラートが不自然に聞こえる最大の理由は、揺れの速さがバラバラ なことです。
ここでメトロノームを使って、揺れを均一にしていきます。
・メトロノームを BPM60 にセット
・「1拍に2回」揺らす(=1秒に2回)→ 慣れたら「1拍に3回」(3連符)
・さらに「1拍に4回」(16分音符)まで上げる
・最終目標は BPM90で1拍に4回=1秒に6回
BPM60の16分音符(1秒4回)まで来れば、もう「ビブラートっぽい」響きになっているはずです。
最初はいきなり速くしようとせず、1段階ずつ、1週間くらいかけてテンポを上げていくのが良いでしょう。
ステップ4:揺れ幅を狭くしていく
速さが安定したら、次は揺れ幅(振れる音程の広さ)を調整します。
ステップ2では1音くらい大きく揺らしていましたが、これを 半音以内 まで狭めていきます。
・同じ速さのまま、揺れ幅だけを「半音 → 4分の1音」と小さくしていく
・録音して自然な揺れ幅に修正していきます。
速さ=BPM90の16分音符/幅=半音以内
これが、J-POPなどでも使いやすいビブラートのおおよその基準値です。
★レッスンでのポイント:幅がなかなか狭くならない方には、「わー」や「うー」 で練習していただくことがあります。
「あー」より口の中が狭くなる分、揺れも自然と小さくまとまりやすいです。
ステップ5:曲の中で「かけどころ」を選ぶ
技術として出せるようになっても、かける場所を間違えると不自然に聞こえます。
基本のルールはシンプルです。
・フレーズの語尾の、伸ばす音にかける
・伸ばし始めからではなく、伸ばした音の”後半”からかけ始める
・短い音符や、歌い出しの音にはかけない
伸ばした瞬間から揺らすとクドくなりますが、「まっすぐ伸ばす → 途中からふわっと揺れ出す」 にすると、一気にプロっぽく聞こえます。
まずは1曲の中で 「ここ1か所だけ」 と決めて、そこだけ丁寧にかけてみてください。

レッスンでもよくある「惜しい」パターンと修正法
実際のレッスンで多い失敗と、その場でお伝えしている修正法をまとめます。
・揺らすと音程が下がっていく
→ 揺れの”下側”だけが伸びている状態。「本来の音程から上に揺らす」 イメージに変えると安定します
・息が続かない
→ 揺らすことに集中して息を吐きすぎています。ステップ1のロングトーンに戻る
・声を張らないと揺れない
→ 大きな声でしか出せない場合、力任せになっている可能性があります。あえて 小さい声 でステップ2をやってみてください
★レッスンでのポイント:どうしても揺れの感覚がつかめない方には、1音くらいの幅で大袈裟に音程をゆらしてみてください。
「正しくやろう」という意識を外してもらうことで、ビブラートの揺れが出てくる方も多いです。
そこから幅と速さを整えていけば、ちゃんとしたビブラートになります。
ビブラートの習得にかかる期間の目安
「どのくらいで出せるようになりますか?」もよくいただく質問です。
個人差は大きいですが、目安としては次のような進み方が多いです。
・1〜2週間……ステップ2の「大げさな揺れ」ができるようになる
・1か月前後……ステップ3のメトロノーム練習で、速さが安定してくる
・2〜3か月……曲の中で自然にかけられるようになる
ポイントは、毎日5分でいいので続けること です。
週に1回30分やるより、毎日5分のほうが圧倒的に定着が早い、というのはレッスンで何度も実感しています。

よくある質問
Q. ビブラートは才能ですか?誰でもできるようになりますか?
A. 才能ではなく、練習で身につく技術です。ビブラートは喉まわりの力みが抜けたときに自然に生まれる現象なので、脱力とロングトーンの安定という土台さえ作れれば、多くの方が習得できます。実際、レッスンでも「絶対に無理だと思っていた」という方が数か月で出せるようになるケースは珍しくありません。
Q. カラオケの採点でビブラート評価を上げるにはどうすればいいですか?
A. 採点機種の多くは「一定の速さと幅で、一定時間以上続いている揺れ」を検出していると言われています。そのため、速さがバラバラな揺れは評価されにくいです。本記事のステップ3(メトロノームで等速にする)が、そのまま採点対策になります。また、語尾の伸ばす音を やや長めにキープ すると検出されやすくなります。
Q. 喉が痛くなるのですが、大丈夫でしょうか?
A. ビブラートの練習で喉が痛くなるのは、喉を無理に締めたり動かしたりしているサインです。痛みが出る場合はステップ1のロングトーンまで戻り、楽な音域・小さい音量で行ってください。正しく行えていれば、ビブラートの練習で喉が痛くなることはありません。
Q. 高音でビブラートがかかりません。
A. 高音は喉まわりに力が入りやすいため、ビブラートが最も出にくい音域です。まずは自分がいちばん楽に出せる中音域で完全に習得し、そこから半音ずつ音域を広げていくのが確実です。いきなり高音で練習しても、力みが増えて逆効果になります。
Q. 腹式ビブラートと喉ビブラート、どちらを練習すべきですか?
A. 最終的には喉ビブラートを目指すのがおすすめです。ただし喉ビブラートは”意識してやる”のが難しいため、まずは腹式や顎で揺れの感覚を体に覚えさせ、その後で力を抜いていくという流れが習得しやすいです。
Q. ビブラートをかけないほうがいい場面はありますか?
A. あります。まっすぐな声の力強さで聴かせるジャンルでは、ビブラートをかけないほうが良い場合も多いです。またバラードでも、Aメロは抑えてサビで使う、といった「使い分け」ができると表現の幅がぐっと広がります。かけられることと、かけないことを選べることはセットです。

まとめ
今回は「ビブラートの掛け方」について解説しました。
最後に要点を整理します。
・ビブラートとは、音程が1秒に5〜7回ゆれる現象 のこと
・かからない最大の原因は、喉の力み
・練習の順番は、①ロングトーン → ②大げさに揺らす → ③メトロノームで等速に → ④幅を狭める → ⑤曲で使う
・一般的な揺れの目安は、速さ=1秒に6回/幅=半音以内
・かけどころは、フレーズ語尾の、伸ばした音の後半から
ビブラートは「足す」テクニックではなく、力みを抜いたときに出てくるもの です。
うまくいかない日ほど、揺らそうとせずロングトーンに戻ってみてください。
FUKURAMU MUSIC SCHOOLでは、ひとりひとりの声の状態を確認しながら、その方に合ったビブラートの習得手順をご提案しています。
「自分の場合は何が原因なのか知りたい」という方は、ぜひ体験レッスンでご相談ください!
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
横浜のボイトレスクールFUKURAMU MUSIC SCHOOLの無料体験レッスンはコチラ!
