コラム

横浜のボイストレーニング FUKURAMU MUSIC SCHOOL

コラム

【良い声帯閉鎖とは?】良い悪いの基準を徹底解説!

こんにちは!

FUKURAMU MUSIC SCHOOLです!

歌っている時に喉が苦しくなったり、声が詰まったように感じたりすることはありませんか?

このような症状には、声帯を閉じる強さが関係していることがあります。

声を出すためには声帯閉鎖が必要ですが、強く閉じれば良い声が出るわけではありません。

今回は、良い声帯閉鎖と間違った声帯閉鎖の違い、喉に負担をかけない声帯閉鎖を身につける方法について解説します。

声帯閉鎖とは?

声帯は、喉仏の中にある左右一対のひだです。

呼吸をしている時には左右に開いており、声帯の間を空気が通っています。

この左右の声帯が喉の中央へ近づき、互いにくっつくことを「声帯閉鎖」といいます。

私たちの喉では、声を出す時、息を止める時、食べ物を飲み込む時など、さまざまな場面で声帯閉鎖が起きています。

それぞれの声帯閉鎖は、声帯同士がくっつくという点では同じでも、閉鎖具合、閉じる強さは大きく異なります。

ここからは、どのシチュエーションの声帯閉鎖が、どのくらいの強さなのか、代表的なパターンを見ていきましょう。

息を止める時の声帯閉鎖

息を止める時、声帯は最も強く閉まります。

声帯の間にある空気の通り道が完全に閉じるため、肺から上がってきた息は喉を通り抜けられなくなります。

口を開けたままでも息を止められるのは、声帯が強く閉じた状態を保ち、息の流れを止めているからです。

食べ物や飲み物を飲み込む時にも、声帯は強く閉じます。

喉の奥には、食べ物が通る食道と、空気が通る気管があるので、食べ物が気管に入らないように、最終防衛壁の役割を声帯が担ってくれているのです。

このように、息を止める時や飲み込む時には、左右の声帯が強く閉じ、空気や異物が声帯を通過しないように入らないように塞いでいます。

歌う時の声帯閉鎖

話し声や歌声を出す時にも、声帯は閉鎖します。

しかし、その「閉鎖度合い」が、息を止める時とは大きく違います。

歌声では、息を止める時のように声帯を強く閉じるのではなく、左右の声帯を中央へ軽く寄せる程度の力を使います。

声帯を軽く寄せた状態で肺から息が送られると、声帯は息に押されて一時的に開きます。

この時声帯には、声帯自体の「弾力」によって閉じる方向へ戻ろうとする力が生まれています。

それに加えて、声帯の間を息が通り抜けることで「ベルヌーイ現象」が起こるので、左右の声帯を中央へ引き寄せる力も生まれています。

つまり、声帯そのものの弾力とベルヌーイ現象が、声帯を閉じる動きを助けてくれるのです。

そうして閉じた声帯は、息によって再び開き、弾力とベルヌーイ現象によって再び閉じる。 この動きが素早く繰り返されることで声帯が振動し、声のもとになる音が生まれています。

このように、歌声や話し声の場合は弾力とベルヌーイ現象によって声帯が自然と開閉を繰り返すので、筋肉による声帯を閉じる力は、ほんの少しで十分なのです。

FUKURAMU MUSIC SCHOOLの「発声基礎レッスン」なら正しい声帯閉鎖が学べる!

間違った声帯閉鎖とは?

ボイストレーニングのレッスンでは、まず声帯の閉鎖具合を正しい状態に導いて行かないといけません。

先述した「声を出す時の声帯閉鎖」で声が出せていれば何の問題もないのですが、多くの人は違います。

特に多いのが、「息を止める時の声帯閉鎖」に近い状態で声を出している人です。

この状態で発声したり歌を歌ったりすると、喉で空気圧を受け止め過ぎてしまうので、苦しかったり、痛かったりという症状が出てきてしまいます。

そこで、レッスンではまず先述したような、「歌う時の声帯閉鎖」を体に覚えさせることが必要なのです。

なぜ間違った声帯閉鎖になってしまうのか

なぜ多くの人は、自ら望んだわけでもないのに間違った声帯閉鎖になってしまうのでしょうか。

これは、「息を長く保たせる」ことと関係があります。

歌や会話では、「一定時間声を出し続ける」シチュエーションが何度も登場しますよね。

そういう時、「息を長く保たせる」ことが必要になります。

息を長く保たせる方法は2通りあり、一つは横隔膜で吐く息の量を上手くコントロールする方法、もう一つが「喉で息を堰き止める」方法です。

横隔膜で息をコントロールする方法は別名「お腹の支え」などと呼ばれています。

レッスンでもよく耳にするワードですよね。

この「お腹の支え」は横隔膜がしっかり下がることが前提になるので、肋骨や骨盤の柔軟性に問題があるとそもそも物理的にできません。

そのため、多くの人は2つ目の方法である「喉で息を堰き止める」ことで、息を長く持たせています。

「喉で息を堰き止める」とはどういうことかと言うと、まさに先述した「息を止める時に近い状態の声帯閉鎖」のことです。

本来なら小さい力で十分なはずの声帯閉鎖を過剰な力で行い、息が流れないようにすることで息を長く保たせるのです。

間違った声帯閉鎖の弊害

この状態になってしまうと、声帯自体に過剰な力が入ってしまい、先述した「弾力」が失われます。

また、声帯の間を通過する息の量が減るため、ベルヌーイ現象も上手く起こりにくくなります。

つまり、声帯が自動的に閉鎖する機構が失われてしまうのです。

そのため、声帯を再び閉鎖するためにさらに余計な力を入れる必要が出てきます。

「息を堰き止めるため」
「声帯を閉じるため」
この二重の要因で、声帯を過剰に強く閉じなければいけなくなるのです。

そうなるとさらに問題なのが、強く閉じた声帯を振動させるために、「強く空気を当てなければいけなくなる」ということです。

声帯に力が入れば入るほど、それを押し退けるために必要な空気圧は増えてしまいますからね。

そして、強い空気圧に吹き飛ばされないように、声帯は更なる力で閉鎖しようとします。

「空気圧と閉鎖力のイタチごっこ」が始まってしまうのです。

この時点で、声帯を過剰に強く閉じなければいけない要因は
「息を堰き止めるため」
「声帯を閉じるため」
「強い空気圧に耐えるため」
という三重に増えています。

この三重のスパイラルが相乗効果のように加速していくことで、「喉で空気圧を受け止める負担」がどんどん増加していきます。

この負担が最終的に「喉締め感」「苦しさ」「詰まり」などを引き起こしているのです。

つまり、歌唱の際の「苦しさ」は、間違った声帯閉鎖が原因で起こっているのです。

FUKURAMU MUSIC SCHOOLの「発声基礎レッスン」なら正しい声帯閉鎖が学べる!

良い声帯閉鎖になるためにするべきこと

ここまでで、声帯閉鎖の種類、良い声帯閉鎖と悪い声帯閉鎖がそれぞれどのようなものなのかを説明してきました。

ここからは、間違った声帯閉鎖を改善し、歌う時に適した声帯閉鎖へ変えていくためには、何をすれば良いのかを解説していきます。

まず行うべきなのは、声帯を閉じる練習ではなく、呼吸の改善です。

先述したように、間違った声帯閉鎖になってしまう大きな原因は、息を長く保たせるために、喉で息を堰き止めていることです。

横隔膜で吐く息の量をコントロールできなければ、いくら声帯閉鎖のトレーニングをしたところで、間違った声帯閉鎖を改善することはできません。

まずは、横隔膜を使って吐く息の量をコントロールできる呼吸から練習していきましょう。

良い声帯閉鎖のための基礎トレーニング

横隔膜を使って吐く息の量をコントロールするためには、まず息を吸った時に、横隔膜がしっかり下がらなければいけません。

そして、横隔膜を下げるために必要になるのが、肋骨の広がりです。

横隔膜は肋骨の下部に付着しているため、肋骨がほとんど動かない状態では、横隔膜も十分に下がることができません。

そこで、最初に肋骨と骨盤の柔軟性を高め、横隔膜が下がれる状態を作っていきましょう。

肋間筋をストレッチする

肋骨と肋骨の間には、「肋間筋」という筋肉があります。

この肋間筋が硬くなっていると、息を吸った時に肋骨同士の間隔が広がらず、横隔膜が下がるための空間を作ることができません。

まずは、右腕を頭の上まで持ち上げてください。

その状態から、右腕を左斜め上へ伸ばしながら、上半身をゆっくり左側へ倒していきます。

この時、腰だけを横へ曲げるのではなく、右側の肋骨と肋骨の間を広げるように体を倒してください。

右側の脇腹が伸びたら、その状態を保ったまま鼻からゆっくり息を吸います。

息を吸うたびに、右側の肋骨が外側へ広がっていく感覚を確認しましょう。

数回呼吸を繰り返したら、反対側も同じように行ってください。

次に、両腕を体の前へ伸ばし、背中を軽く丸めます。

肩甲骨同士を離した状態で息を吸い、背中側の肋骨を後ろへ広げてください。

肋骨の横側と背中側をそれぞれストレッチすることで、息を吸った時に肋骨全体が広がりやすい状態を作ることができます。

肋骨の角度を整える

肋骨は、背骨から体の前方へ向かって、左右から体を囲むように付いています。

イメージとしては、何本ものフラフープが、胸からお腹の上部にかけて並んでいるような状態です。

フラフープを床と平行に近い角度へ動かすと、真上から見た時の円は大きくなります。

反対に、フラフープを縦方向へ傾けると、真上から見た時の円は細くなりますよね。

肋骨も同じように、角度が変わることで、胸郭の内部に作られる空間の大きさが変わります。

肋骨が呼吸に適した角度になっていれば、息を吸った時に前後左右へ広がり、胸郭の体積を大きくすることができます。

肋骨が上方向や下方向へ極端に傾いていると、息を吸っても肋骨が十分に広がらず、横隔膜の動きも小さくなってしまいます。

そして、この肋骨の角度を決めているのが、背骨のアーチです。

骨盤の柔軟性を高める

背骨は真っすぐに伸びているわけではなく、首、胸、腰で異なる方向へカーブしています。

この背骨の土台になっているのが骨盤です。

骨盤が前へ傾くと腰の背骨が強く反り、骨盤が後ろへ傾くと腰の背骨が丸くなります。

腰の背骨のアーチが変われば、その上にある胸の背骨のアーチも変わり、肋骨の角度も変化します。

つまり、骨盤の角度が背骨のアーチを決め、背骨のアーチが肋骨の角度を決めているのです。

肋間筋をストレッチしても、骨盤が前後のどちらかへ強く傾いたままでは、肋骨を呼吸しやすい角度に保つことができません。

そのため、反り腰の人と倒れ腰の人では、それぞれ異なるストレッチが必要になります。

FUKURAMU MUSIC SCHOOLの「発声基礎レッスン」なら正しい声帯閉鎖が学べる!

反り腰の人が行うストレッチ

骨盤が前へ傾き、腰の背骨が強く反っている状態を「反り腰」といいます。

反り腰になると、肋骨の前側が上方向へ持ち上がり、息を吸う前から胸郭が開いた状態になります。

すでに肋骨が持ち上がっているため、息を吸っても、それ以上肋骨を広げられなくなってしまうのです。

反り腰の人は、床に片膝をつき、反対側の足を体の前へ出してください。

前に出した足の膝は、約90度に曲げます。

次に、腰を反らさないように、おへそを背中側へ軽く近づけ、骨盤を後ろへ傾けます。

その姿勢を保ったまま、体全体を少しずつ前方へ移動させてください。

床に膝をついている側の脚の付け根から、太ももの前側にかけて伸びていれば正しくできています。

上半身だけを前へ倒したり、腰を反らしたりすると、骨盤の前側にある筋肉を十分に伸ばすことができません。

骨盤を後ろへ傾けた状態を保ちながら、左右それぞれ行いましょう。

倒れ腰の人が行うストレッチ

骨盤が後ろへ傾き、腰の背骨が丸くなっている状態を、ここでは「倒れ腰」と呼びます。

倒れ腰になると、肋骨が下方向へ傾き、肋骨下部と骨盤の間が狭くなります。

横隔膜が下がるための空間も狭くなるので、息を吸っても肋骨下部が広がりにくくなってしまいます。

倒れ腰の人は、床に座り、片方の脚を前へ伸ばしてください。

反対側の膝は曲げ、足の裏を伸ばした脚の内側へ付けます。

その状態から、骨盤を前へ傾けるようにしながら、上半身を前方へ倒していきましょう。

頭を膝へ近づけるのではなく、おへそを伸ばした脚の付け根へ近づけるように動かします。

背中を丸めたまま深く倒しても、骨盤を前へ傾けるストレッチにはなりません。

腰に緩やかなアーチを作り、太ももの裏側が伸びる位置で姿勢を保ってください。

左右それぞれ行い、骨盤を前へ傾けられる範囲を広げていきましょう。

肋骨下部を広げる呼吸トレーニング

肋骨と骨盤のストレッチが終わったら、最後に横隔膜を下げる呼吸を練習します。

横隔膜がしっかり下がると、それに伴って肋骨下部が左右へ広がります。

そこで、まず仰向けになり、両膝を立ててください。

次に、左右の手で肋骨の一番下にある部分を包むように触ります。

その状態で鼻からゆっくり息を吸い、両手を外側へ押し返すように、肋骨下部を左右へ広げてください。

お腹の前側だけを膨らませるのではなく、肋骨の横側と背中側にも空間を作るように息を吸います。

肋骨下部が広がっていれば、横隔膜も下方向へ動いています。

息を吸い終わったら、肋骨下部の広がりをすぐに元へ戻さず、口からゆっくり息を吐いてください。

両手で肋骨の動きを確認しながら、広がった肋骨を少しずつ内側へ戻していきます。

息を吐き始めた瞬間に肋骨が閉じてしまうと、横隔膜も一気に元の位置へ戻り、吐く息の量をゆっくり調整できません。

肋骨下部の広がりを保ちながら息を吐くことで、横隔膜が戻る速度をコントロールできるようになります。

この呼吸ができるようになると、喉で息を堰き止めなくても、必要な量の息を長く吐き続けられるようになるのです。

FUKURAMU MUSIC SCHOOLの「発声基礎レッスン」なら正しい声帯閉鎖が学べる!

よくある質問

最後に、声帯閉鎖についてよくある質問にお答えしていきます。

声帯を閉じる強さや呼吸との関係など、疑問に感じやすいポイントを順番に確認していきましょう。

声帯を強く閉じるほど、良い声が出るのでしょうか?

声帯を強く閉じるほど、良い声が出るわけではありません。

歌声を出す時は、左右の声帯を中央へ軽く寄せる程度の力で十分です。

声帯を強く閉じると、声帯自体の弾力が失われ、ベルヌーイ現象も起こりにくくなります。

その結果、強く閉じた声帯を振動させるために、さらに強い空気圧が必要になってしまいます。

良い声帯閉鎖とは、小さな力で寄せた声帯が、息によって自然に開閉を繰り返している状態です。

息漏れの多い声は、声帯閉鎖が弱いということですか?

息漏れの多い声は、左右の声帯が十分に中央へ寄っていない時に起こります。

しかし、息漏れをなくそうとして、息を止める時のように声帯を強く閉じると、喉締め感や苦しさにつながります。

声帯を閉じる力だけを強くするのではなく、声帯に当てる空気圧も合わせて調整しなければいけません。

息漏れを改善する時も、喉で息を堰き止めず、少ない空気圧で声帯を振動させることが必要です。

歌う時に喉が苦しくなるのは、声帯閉鎖が原因ですか?

歌う時の苦しさは、息を止める時に近い強さで声帯を閉じていることで起こります。

喉で息を堰き止めると、声帯の弾力が失われ、自然に閉じる動きが起こりにくくなります。

そこで、声帯を閉じるためにさらに力を入れ、強く閉じた声帯を振動させるために、強い空気圧を当てるようになります。

空気圧に耐えるために声帯をさらに強く閉じるという流れが繰り返されることで、喉締め感、苦しさ、詰まりなどが生まれるのです。

声帯閉鎖を改善するために、呼吸の練習が必要なのはなぜですか?

間違った声帯閉鎖になってしまう大きな原因は、息を長く保たせるために、喉で息を堰き止めていることです。

横隔膜で吐く息の量をコントロールできなければ、声帯を軽く閉じようとしても、肺から上がってくる息を喉で受け止めなければいけません。

そのため、声帯閉鎖だけを練習しても、発声を始めると再び声帯を強く閉じてしまいます。

まずは横隔膜を使って息の量を調整し、喉で息を堰き止める必要がない状態を作ることが必要です。

横隔膜が下がっているか確認する方法はありますか?

横隔膜が下がると、それに伴って肋骨下部が左右へ広がります。

左右の手で肋骨の一番下にある部分を包むように触り、鼻からゆっくり息を吸ってみてください。

息を吸った時に、両手が外側へ押し返されるように肋骨下部が広がっていれば、横隔膜も下方向へ動いています。

肩や胸の上部だけが持ち上がり、肋骨下部がほとんど動かない場合は、横隔膜が十分に下がっていません。

肋間筋や骨盤周辺のストレッチを行い、肋骨下部が広がれる状態を作ってから、呼吸トレーニングを行いましょう。

良い声帯閉鎖を身につけよう

今回は、良い声帯閉鎖と間違った声帯閉鎖の違い、声帯閉鎖を改善するためのトレーニング方法について解説しました。

歌う時に必要なのは、声帯を強く閉じる力ではありません。

横隔膜で吐く息の量をコントロールし、小さな力でも声帯が自然に開閉できる状態を作ることが必要です。

歌う時に喉の苦しさや詰まりを感じる方は、声帯閉鎖だけを意識せず、肋骨や骨盤の柔軟性、呼吸の使い方から見直してみてください。

FUKURAMU MUSIC SCHOOLでは、一人ひとりの姿勢や呼吸、声帯の使い方を確認しながら、喉に負担の少ない発声へ導いています。

自分の声帯閉鎖が正しい状態なのか分からない方は、ぜひ一度レッスンで確認してみてください!

横浜のボイトレスクールFUKURAMU MUSIC SCHOOLの無料体験レッスンはコチラ!